黒猫のうたた寝

韓国映画で、友人たちから、これは凄い作品
と前情報を貰っていたので楽しみにしていた
作品です。
ベースは実話・・・韓国の聴覚障害者の学校で
起こっていた職員による生徒への性的虐待。
そのことを告発したのは、赴任してきた新任の
教師と被害者である生徒たち。
圧倒的権力の下、護られるべき弱者が護られず
罪を犯した強者が、罰せられない理不尽さに
憤りを感じながら、それがいつかひっくり返ること
を願いながらストーリーは淡々と進みます。
この町の特徴といえば、霧ですかね・・・という
その言葉が・・・真実はすべて霧の中だという実態
を象徴しているかのようでした。
事件を元に原作が出て、それを読んだコン・ユと
いう俳優が映画化を熱望し実現させたことで
加害者は改めて罰せられることに至ったそうです。
2000年から2005年に起こった事件は2011年に
韓国で公開されたこの作品から派生した民衆の
団結した大きな力で、やっと霧の中から明るみ
に出たことになります。
正しいことが正しいとされないことを、よしとして
しまっていたこと・・・ほんとはもっと隠されている
のでしょうね。
後味は悪い・・・でも、真実を知らなかったことの
ほうが、もっと苦々しい。
うたた寝指数は0
評価は◎
社会派の韓国映画は、あなどれません。