黒猫のうたた寝

チャップリンのバレエの次は古典バレエの白鳥の湖
ナタリー・ポートマンが悩めるプリマのニナを演じます。
典型的なよいこの優等生ニナ・・・
純粋で、魔王におびえひっそりと生きる白鳥は、今の
ニナそのものなので見事に演じることができるけど
セクシーで小悪魔的な黒鳥を表現することができず
登りつめたプリマの座を、セクシーなリリーに奪われて
しまうのでは？っと疑心暗鬼に陥って・・・

白鳥と黒鳥のダンサーを別々にしちゃえば話は簡単
だって、突っ込み入れると話は成立しませんが(笑)
なんとなく大映作品連想しちゃって面白がって観て
しまいました。

自分の中のダークな部分の蓋を開けてしまうのは
抑圧された中でずーーっとよいこを演じ続けてきた
彼女にとっては、自分を否定されているようで・・・
綺麗な部分だけしか見ないようにしてきた今までの
生き方をひっくり返さないことにはそれは叶わない。
とはいえ、彼女の心は少しずつ破綻に向かっていた
ことに関しては、間違いない。
そのきっかけになったのが結局はプリマに抜擢され
ちゃったということなのです。
憧れていた完璧なプリマは、年齢を理由に引退させられ
型どおりの完璧な踊りは、心がないと否定され・・・
応援すると言いながら、彼女を生まなければと否定の
言葉を心なく発する母親に、気持ちを萎えさせられ
心に毒のエッセンスを注入されてしまった無垢の白鳥。
彼女は鏡の中の自分（ダークな部分）を否定し、制圧して
真実の愛（プリマの達成）を得たつもりで自らを滅ぼして
しまったのでした。
でもその時の満足げな表情・・・

そういえば、こういうスリラー系のヒロイン・・・ナタリーの
悩める表情はピッタリかもしれません。
ジェニファー・コネリーとかウィノナ・ライダーとかも結構
悩み系の顔似合うかも(笑)と、同系列ぽく勝手に思って
おりますが。
うたた寝指数は5分。
実は予告上映中うとうとしてて、あれっと思ったら本編
始まっていましたよ(爆)