2011年01月05日

最後の忠臣蔵☆独り言

この2010年の時代劇作品・・・これがどうやら最後かな?
『必死剣鳥刺し』『雷桜』『13人の刺客』『桜田門外ノ変』
『武士の家計簿』に続いての作品です。
史実に基づきフューチャーされている討入部分のその後を
描いたという視点が面白いです。
そして人形浄瑠璃との対比・・・愛を貫く為に一緒に死にま
しょう・・・

忠誠を尽くした主人の指示は、ある意味残酷です。
殉死する気満々な武士に、生き抜くことを強要するのです
から・・・
親友でもある二人の武士に託されたのは、遺された赤穂藩
の関係者の行末を見守ることでした。
しかも、それぞれは、お互いに託された使命を知らない
という残酷さ。
一人は46人の志士の遺族を訪ね、歳月を重ねていきます。
そして、もう一人は裏切り者の汚名を否定することなく町人
の中に身をひそめ、主人の遺児を育てあげることに身を捧げ
16年の歳月が流れます。
そして主人から託されたお役目が終わる時、彼らはどうする
のでしょうか?

TVドラマにもなっていた作品らしいのですが、そちらは観て
いないんですよね。
恐らくTVでは寺坂吉右衛門をメインにして描いてたっぽいの
ですが、映画は瀬尾孫左衛門をフューチャーしている描き方
彼と、彼が育て上げた主人の遺児である可音の関係を
季節の移ろいとともに丁寧に描いています。
赤子の頃から愛しみ、武家の姫としての行儀作法を教え
それはある意味光源氏と紫の上をちょっと連想させます。
外出先から戻った可音の足を丁寧に洗う孫左衛門の
ツーショットに至っては、無意識ながらもエロさ感じちゃい
ましたよ、、、
本来ならば、両想いの男と女・・・その寸止めさ加減はこの
時代ゆえ・・・武士という身分ゆえのやせ我慢というか。
このまま二人でどこかに行くことができれば・・・どんなに
幸せなことでしょう・・・人形浄瑠璃の情死は、二人の本当
の想いの象徴だと感じられます。
そして役目を終え、想いを遂げる現実の二人。。。
原作読んでなかったけど、孫左衛門の選ぶ道は予測ができ
だからこそだったのか、花嫁道中の辺りから涙腺決壊して
いました。
あの世なら、この想いも遂げられましょうぞ・・・切ないなぁ。。。
うたた寝指数は0
桜庭ななみの可音は、思った以上に見事なお姫様でした。


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Posted by にゃんこ at23:31
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