黒猫のうたた寝

韓国映画で、こういうサスペンス系の作品は
凄いものがあります。
今年観た『チェイサー』もそうでしたが・・・

冒頭の草原で踊りだすキム・ヘジャに、しょっぱな
度肝を抜かれます。
えーーーっと、何、観に来たんだっけ？って
サスペンスだったよねって＾＾；；；思いつつ
物語が始まります。
ここでちょっとほっとするんですけど(笑)

静かな田舎町で起こった女子高生殺人事件
犯人として捕まったトジュンは、漢方薬種の店を営む
母親と二人で暮らしていた知的障害者の青年だった。
母親は、トジュンが犯人だと信じられず、彼の無実を
晴らすために奔走する。果たして真実は？

予告でここまでは、わかっている物語。
息子を溺愛する母の、奔走ぶりは多少常軌を逸してる
そんな感じもしてきます。
それは、息子との関係を垣間見せる普通のシーンで
母親が見せる表情であったり
青年になっても、いまだに一緒に寝ているシーンであったり
息子の世話を焼きすぎるシーンが入るたびに
チクチクと観ている観客のツボを刺していきます。
子供の心を持ったまま純粋無垢に育った“小鹿のような眼
をした”青年トジュン・・・
彼は、どこまでわかっていて、どこからわからないのか
彼の冤罪を晴らすことはできるのか？
まさかの結末に、そして愛する者を守る為の母の行動は
鬼子母神のようでもあり・・・そんな鬼子母神の目にも
涙なんだなぁ～っと切なくなる逮捕された青年との面会
のシーンが印象に残っています。
そして、事が終息した後・・・嫌なことはすべて忘れることが
できるんだという太腿のツボに母親は自ら鍼を打つ・・・
果たして、これでいいのかどうかはわからない
最愛のものを救うことによって・・・犠牲になるものが存在
してしまうのは・・・申し訳ないけどしかたない。。。
彼女が踊るのは禊ぎ・・・なのかなっと象徴的なものを
結果として感じました。
・・・ボン・ジュノ監督、またとんでもない作品を
世に出しましたね＾＾；；；
うたた寝指数は０
（ホワイトアウトで寝た後だったせいではなくですよ～(笑)